なぜ終活にリフォームが必要なのか

「人生100年時代」と言われる昨今、長寿化に伴う生活環境の見直しが重要となってきています。そこで、当社では、老後の人生を快適かつ安全に暮らすための「終活リフォーム」をご提案しています。このページでは、終活リフォームの意義について解説させていただきます。

終活リフォームでは、大きく3つの要素を含んでいます。

➊老後の安心で快適な生活

まず一つ目は、老後の生活を安心して過ごすことです。高齢になると身体の機能低下や「介護」が必要になることが増え、住環境を整えることが求められます。例えば、バリアフリー化として、手すりの設置や段差の解消などが挙げられます。また、使いやすいキッチンなどの住宅設備の更新も、日常生活の質(QOL)を向上させます。

浴室やトイレでの「安全対策」も重要です。滑りにくい床材や、入りやすい浴槽を選ぶことで、日常生活の安全性が向上します。浴室やトイレに手すりを設置することで、転倒や怪我のリスクを減少させることもおすすめしています。さらに、明るくて見やすい照明を取り入れることで、視覚的な事故を予防できます。こうしたリフォームは精神的な安心感をもたらし、家族とのコミュニケーションをも円滑にします。

❷相続を見据えたリフォーム

2点目に、終活リフォームは「資産価値」を高める効果があります。リフォームされた住宅は市場評価が上がり、将来的な「売却」や「賃貸」に有利です。相続後にリフォームをするよりも、相続前にリフォームをしておいた方が節税効果が高いため、終活の際にリフォームを検討することで、自身の生活の質(QOL)向上に加え、より良いカタチで次世代に不動産資産を遺していくことが可能です。

❸断捨離とコミュニケーションの機会として

また、終活リフォームは、人生の整理と新たなスタートを切るための「断捨離」の絶好の機会です。リフォームを通じて、不要物を処分し、生活空間をシンプルかつ機能的に再構築することができます。適切なリフォームによる、暮らしのリフレッシュ効果が期待できます。

また、終活リフォームは、家族とのコミュニケーションツールになります。リフォーム計画を一緒に立てることで、思い出の品を整理しながら思いを馳せたり、将来の住まいについて話し合う機会が増えるためです。

終活リフォームのポイントとQOL向上

終活リフォームによって、どのように「生活の質(QOL)」を向上させるかが計画のスタートになります。目的に合わせて、バリアフリー化(手すりの設置、段差解消)、浴室やトイレの改修などを検討していきましょう。その他、収納スペースを見直し、使いやすい高さや位置に配置することで、物の出し入れをスムーズにすることも可能です。また、使いやすいキッチンへの変更も人気で、動線を改善し、オープンキッチンにするなどもおすすめです。

トイレと浴室のアップグレード

当社では、機能付きトイレへのアップグレードをおすすめしています。高齢者や介護が必要な方にとって、使いやすいトイレは生活の質を大きく向上させます。「温水洗浄便座」はすでに必須機能となりつつありますが、「自動開閉機能」や「脱臭機能」など、最新の機能を備えたトイレは、使用者負担を軽減します。省エネ性能も向上しており、節水機能を持つ製品も多く出てきています。これにより、長期的なコスト削減も期待できます。手すりの設置で安全性も高められます。

浴室リフォームでは、滑りにくく冷たくない素材が推奨されます。また、手すり設置や浴槽の「高さ」を低くすることで、転倒防止や、出入りが楽になるなど、安心して長く使える浴室を実現します。温度調整が簡単な「サーモスタット混合水栓」を導入するなど、快適な入浴環境を整えましょう。

断熱フォームによる健康投資を

また、断熱リフォームによる「健康投資」にも着目して頂きたいです。終活リフォームでは、居住者の「安心・安全」が基本です。昨今の異常気象で、家庭内死亡の数が急増していますが、その原因が断熱が不十分だからと言われています。健康で快適な生活を実現するため、断熱材の追加や窓の二重ガラス化などにより、ヒートショックを防ぐ試みが求められます。これにより、冬は暖かく夏は涼しい住環境が整い、快適な生活が実現できます。断熱リフォームは「計画的な投資」です。省エネ効果もあるため、光熱費の削減にも繋がりますし、防音効果も見込めるお薦めのメニューです。

階段に手すり追加・足元照明設置

古いすまいだと、階段に手すりがなかったりして危険です。高齢者や子供が安心して階段を利用できるよう、「手すり」は必須な時代になりつつあります。次に、足元照明の設置も検討します。夜間の階段利用時に足元を明るく照らし、転倒リスクを減少させます。

終活リフォームの事例と費用

終活リフォームの費用は、リフォーム規模や内容によって大きく異なります。例えば、「バリアフリー化」を行う場合、一般的には50万円から100万円程度が予算となります。自治体によっては、バリアフリーリフォームに対する補助金制度があるため、事前に確認することが重要です。

キッチンやバスルームなどの全面改装は百万円単位の費用がかかります。一方、壁紙の張り替えや床のリフォームなどの部分的な作業であれば、数十万円程度で済むことが多いですが、複合的にやるケースが多いため、全体で数百万円かかることも多くあります。いずれにせよ、それぞれの家の形状によって、施工難易度が変わりますので、見積もりの際には現地調査を行う必要があります。

終活リフォームを進める際には、リフォームの計画段階で家族と十分に話し合い、将来の「介護」や「医療」についても考慮することが大切です。当社もご家族のお話を聞かせて頂き、適切なリフォームを提案させていただきます。安心して快適な老後を過ごし、自宅での生活を長く健康に続けるためにも、早めのご相談をお勧めいたします。